涅槃会時の説法についてのご指導
当教会にて涅槃会式典が盛大に行われ、奉献の儀、読経供養に続いて、体験説法が行なわれた。Aさんは、幼い長男を交通事故で喪った悲しみや、生活苦により自宅を手放したことなど借金を通して得た体験とその功徳について述べられました。
教会長から、Aさんの説法に関連して次のような趣旨のご指導がありました。
▼『いま、体験説法がありましたが、三部経の203ページのうしろ2行目に
「この人は自ら清浄の業報を捨てて…衆生、をあわれむが故に悪世に生まれて広くこの経をのぶるなり…」とありますように、子供さんを目の前で亡くするなど辛いことがありますが、仏さまに誓願をたててこの世に生まれてきた、とお経文にあります。 そして、それをのりこえて多くの人に温かい言葉をかけて上げるなどの菩薩道に励むことによって、亡き子供さんが成仏するのです。
次に借金について・・・、奥さんは誰のせいで借金をすることになったのか、説法では明らかになっていません。原因は誰のせいでもない、自分のせいだ、という覚悟がない。みんな因縁である。借金をする前にもっと汗をかかなければダメ…。食べるものがなかったら山菜でも採って食べるくらいの覚悟で・・・問題は夫婦でその根性を変えなければダメ、努力が足りません。暇があったら汗をかく、これが佼成会の教えです。
▼いまの若い人たちも、何のためにローンで家を造るのか…死ぬまで借金をするのだろうか。佼成会の教えは「少欲知足」です。「足るを知る」それが涅槃会の悟りです。
大事なことは、必要最小限のものがあればあとはいらない…。
▼佼成会の教えは、相手のせいにせず、全部自分の責任として、人さまに対しても親切行を心から行えば必ず相手の心にも温かい真心が表われてくる、これを「仏性開顕」と教わっています。
自灯明・法灯明
▼開祖さまのご著書(仏教のいのち法華経)に「弟子たちに最後の教訓を残さなければならないと…正念をもって…しばらく生きながらえねばならないと死正念によって期を乗り越え」最後の説法をなされたのです。
それが「自灯明・法灯明」の教えであると。これは「自分の責任で自分の人生を歩みなさい」ということで、そしてどう歩んだらよいかを「真理法則」教えに沿って法を灯として生きなさいということである。
Aさんにおいても「子供さんの死を乗り越えて」今いかに生きるかが、大切であり「奥さんのせいにしないで自分の責任として、日々の問題にて取組事の大切」それがAさんに説いたことである。
▼Aさんの借金苦は、奥さんとの会話もなくとげとげしい毎日であった事が原因の一つでもあり、これほどの結果を踏まえ、日常会話の大切さを説かれた。
▼私は開祖さまから「給料もらったら、1/3は貯金、1/3はご法活動に、あとの1/3で生活しろ」と教わったお陰で今日の幸せがある。
こんな厳しい時代である。贅沢すれば切りがないし、不足に思っても切りがない。「今がちょうどよい」と思って工夫することです。