7月 教会長講話 後半

親に安心してもらうことは、会長先生、開祖さまに喜んで頂くことを実践する事で、親に回向されるのです。本会で「親不孝のさんげ」が大事にされてきたのも、いちばん身近な親の恩を感じることが、あらゆる恩恵に対して感謝する仏道信仰の原点でもあるからです。親孝行が人の道であると同時に、仏道精神ともいえることは、どなたも実感されているのではないでしょうか。

「あなたは親孝行ですか」と問われて「はい」とハッキリ答えられるひとは少ないと思います。もちろん、私もそうです。若いころから親に心配ばかりかけてきていますから、「論語」にある「父母に何かにつけ子を案ずるのだのだから、親に心配をかけないのが親孝行である」といった教えに触れるたび、深く反省させられます。それだけに、私は自らのお役を通して、まず「親に安心してもらえるように」と念を入れて、日々を過ごしています。親孝行の原理を教えてもらっているのですから、青少年育成を一生懸命やっているわけなのです。

佼成会でお茶をお給仕するときには、 自分の貪欲、瞋恚、愚癡を除くように、一生懸命今日も精進させて頂きますからご先祖様ご安心くださいと念ずるのです。

お水をあげるときは、法の水と言われ、尊いものは実行しないと流れない、とそれぞれ念を込めてあげるのです。

まもなく盂蘭盆会を迎えます。懇ろな供養とともに「両親やご先祖さま、そして私達を支える有縁、無縁の方々にも感心してもらえるような生き方をしよう」と誓い、仏の教えを学び、実践し、お伝えさせて頂きましょう。