耐えぬく力

良い事を聞いたらすぐに実行する人と、その時は「大事なことだ」と思っても、翌日はもう忘れてしまっている人とがいます。また、実行し始めても三日坊主で終わる人と、ずっと続ける人とがいます。その違いが人生を分けてしまいます。

これから社会へ巣立つ若いみなさに私がお願したいのは、「自分のこの人生で何をめざすのか」という目標を持ってほしいことです。社会人によると、何事にも責任が問われます。苦手な人や、辛いことにもぶつかります。そこで、ただ我慢し、耐えるというのでは長続きしないのですね。

耐えるのでは、なんのために耐えるのかを自覚し、ここを耐えぬけば道を開けるのだ、という希望が必要です。スポーツの選手でも、甲子園をめざし、横綱をめざすからにその地獄の特訓に耐えぬくことができるわけです。

娘さんが結婚して子どもを授かって母親になると、別人のように変わってしまいますが、それも、わが子のためという大きな目標ができたからです。ただの苦役ではすぐに音を上げてしまう人も、自分はなんのために、誰のために生きるのかという目標を持つと、力がどんどんわいてくるのです。

                開祖生誕100年記念 心みつめて より

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