青年部・学生部を中心とした98名のみなさんと、日本三景の1つ天橋立で清掃奉仕をさせて頂きました。
舞鶴教会の包括地域、宮津市にある特別名勝「天橋立」は海の中に延びる約3kmの松並木で知られています。
この松並木は観る地点によって、天と地を繋ぐ架け橋であったり、天に昇る龍であったりと、様々な姿を現し古くから多くの人に愛されています。
舞鶴教会では、毎年のように天橋立の清掃奉仕を行い、松を守るための活動に参加しています。
平成16年の23号台風により、天橋立の松も大きな被害を受けました。
倒れた松を調査したところ、木から落ちた松葉が根元に積もり、松葉に豊富な養分があるため、松の木の根が横に伸びてしまい、根が地中深く伸びることができなかったことが原因であると分かったそうです。
電気やガスが普及していなかった時代には、この松葉を集めて家庭での燃料として使っていたため、このようなことにならなかったそうですが、現在では松を守るために松葉を回収することが必要だそうです。
午前10時、青年部・学生部が中心となって松葉の回収に取り掛かりました。
30度近い気温と夏のような日差しの中、中高生たちは一生懸命に松葉を集め、混ざっている松ぼっくりや雑草、木の枝を取り除きます。(集めた松葉は肥料にされるので、ほかのものが混ざっているとダメだそうです)
2,3人ごとのグループでイキイキと作業を続ける姿は、散策中の観光客の方の心にも大きく響いていたことと思います。
男子3人グループで広範囲の松葉を集めてくれていた高校生に感想を聞いてみたところ
「暑い中だったけど、心も磨けて良かったし、みんなで楽しくできた!」
と、とてもすがすがしい笑顔で答えてくれました。
このグループは青年男子部と中高生の男子3人で、笑顔で話しながらとても手際よく松葉を回収してくれていました。
11時半ごろ、教会でご命日式典を終えられた一般の会員さんたちが到着されました。
一気に多くの人数になり、12時の平和の祈り、黙祷を行った後は支部長さんを囲んで各支部でのお昼ご飯になりました。いつも支部で支えてくださる一般の会員さんが来られると、やはり青年部・学生部は安心したかのように一層笑顔になって、支部の輪に入っていきました。
京都府や宮津市などは、天橋立の世界遺産登録を目指しており、立正佼成会舞鶴教会も「天橋立を世界遺産にする会」の会員として一緒に活動をしています。
今日の清掃奉仕で回収できた松葉の量そのものは全体から見ると少ないかもしれませんが、コツコツ積み重ねていくことの大切さを教えて頂いている私たちには、尊い実践の機会が頂けたと思います。
清掃の方法を説明してくださった方が「今はこの方法が松にとって一番いいと思ってしているのですが、もしかすると何十年も後で、もっといい方法が分かってくるのかもしれないんです」と話しておられました。
ここ数年で結果が出る取り組みだけでなく、何十年、何百年も天橋立を守っていくために行動されている姿に触れ、私たちの今日の清掃奉仕も100年先、200年先の地球を守ることに繋がる一歩なんだと思いました。
明日も小さな一歩でも前に進めるよう、身近なところでの実践を心掛けたいと思います。
そして今年参加できなかった方も来年は一緒に参加できますよう、願っております。
合掌